「日伯移民100周年」を記念し、「フットサルオリンピック正式種目化キャンペーン」、そして、9月にブラジル・リオデジャネイロで行なわれる「フットサル世界選手権」開催直前イベントとして、ブラジル・サンパウロから私の親友でもあるサンパウロフットサル連盟のロベルト村井氏をお招きして、夏休み最後に子供達のプレゼントとして「シークレット・スペシャル・クリニック」を8月25日から29日までジュニアクラス、ジュニアユースクラスにて開催いたしました。
ロベルト村井氏は、Fリーグで昨年初代王者となった「名古屋オーシャンズ」に在籍するブラジル人選手をブラジルから送り込んだというサンパウロで、そして日本のフットサル界の中で名が知れる人物。
その親友・ロベルト村井氏が行なったクリニックのレポートをお読みください。
『願いは連鎖する。 そして、想いは世界を巡る。』
wrtten by editor of school
願いは連鎖する。
そして、想いは世界を巡る。
子供達に将来への可能性の見えるよりよい環境で自由なフットサルやサッカーをやらせてあげたい。
そのような願いを、思い描いているのは何も我々保護者だけではない。
日本のフットサルスクールのコーチにも、ブラジルのフットサル連盟の トレーナーにも日本に暮らしているブラジルのプロ選手達にも、そして、世界中にいるその仲間達にも我々保護者と同様に、もしかするとそれ以上に切にそれを願ってくれている人達がいる。
すべては子供達の将来の為に・・・
管理や利権が渦巻く社会の中でそんな想いだけを支えにやって行く事は決して容易くはない。
けれど、その願いがその想いがとてつもなく強いものであれば、それは 引きつけ合い、連鎖を始める。
そして、その熱き想いは距離を越え国を越え言語を越える。
今回のロベルト村井氏のシークレットクリニックはそのことを教えてく れた。
クリニックの開始前、見学に集まった親たちには目もくれず、彼は菊池コーチとともに黙々とボールに空気を入れる。
(そして、その膨らませていたボールさえ、わざわざブラジルから子供 達の為に、彼自身が手荷物としてブラジルから何十個も持ち込んでくれたものであ る。)
その目は子供達しか見ておらず、ときおりちょっかいを出し、コミュニ ケーションを図っている。
彼はまるでいつもそこにいるかのように、練習に、子供達にとけこんでしまっている。
そこに特別な空気感はない、但し、特別な練習だけが普通に続けられた。
緊張感を与える事なく、子供達の実力のギリギリの線を探すかのよう に、ボールを出し、子供達はそのボールに引っ張られるかのようにギリギリの実力を発揮し ていく。
あっという間に予定の時間が終わりを告げる。
子供達は彼と軽く笑顔で挨拶を交わす。
そこにもやはり特別感はない。
彼が帰る国が地球の裏側にあり、早くとも来年の1月まで会えないこと などは微塵も感じられないし、感じさせない。
練習後、失礼ながら彼に聞いてみた。
『アナタほどの立場の方であれば、親達に子供達にその立場を示すべ く、自己顕示欲を満たすべく 長い挨拶をするのが普通だと思うのですが、アナタは何故行わなかっ たのですか?』
彼の答えはとても心地良く心に響いた、
『ワタシは子供達にフットサルをもっと楽しむ事を教える為に来ました。 だから、ワタシは彼らの友達になりたいのです。 その為には、無駄な緊張を与えることは必要ではありません。』
確かにごもっともだが、どれだけの人にできることだろうか?
クリニック最終日の練習後、そんな彼が我々保護者にメッセージをくれ た。
たしか、こんな感じだった・・・
『とても素晴しいスクールで、とても素晴しい子供達だった。 日本に来てこのようにグレードの高い子供達を指導出来た事はとても 幸せです。 そして、練習に足を運び、熱心に見守っている親達がいることは 子供達にとっても非常に嬉しいことだし、スクールにとっても非常に喜ばしいことだと思います。 どうか、これからもその気持ちを大切にスクールを子供達を支えて いってあげて欲しい。 1月にまた来る事をとても楽しみにしています。ありがとうございま した。』
最後の最後まで彼は子供達を気遣い、子供達の未来を気遣いクリニック を終えた。そして、その想いを繋げたままで地球の反対側へと帰って行った。
帰る道々で、日本中、世界中にいる彼の友人達に語りかけながら。
もしかしたら、私たちは想いが世界を巡る様を近いうちに見れるのかも しれない。
もうすでに、1月の来日が待ち遠しい。
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